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経営の美学-日本企業の新しい型と理を求めて

(編)野中郁次郎 嶋口充輝
価値創造フォーラム21

まえがき-新たなる経営の美学を求めて

6、結び

本書は、日本的な企業経営の経験を踏まえて、新しい時代の優れた企業による価値創造のあり方を問う日本的な経営美学の書である。現代の名経営者や各界の識者によって主張された本書での論考は、それぞれがユニークではあるが、おおよそ次のような主張となる。

未来の経営は、ますます量から質の経営に移行し、そこではかつてのような戦争型の相対競争時代から社会や顧客の価値を追求する絶対競争の時代になる。この絶対価値の創造と追求は、時代の進展とともに新しい形態となって出現するため、絶えざるイノベーションが不可欠になる。しかし、企業はそのイノベーションの実行においても、自らの経営の型を常に確認・精緻化し、市場原理と人間原理を統合・融合させながら永続性を追求する。ここにこそ未来の日本的経営の美学がある。

2007年10月

野中郁次郎
嶋口充輝

5.アートとサイエンスの融合